「原爆の図」渡米 ワシントンなど 13日から巡回展 - 東京新聞(2015年6月2日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015060202000246.html
http://megalodon.jp/2015-0602-2045-08/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015060202000246.html

画家の丸木位里・俊夫妻(ともに故人)が被爆直後の広島の惨状を描いた「原爆の図」六点が二日、第二次世界大戦終結から七十年を機に、米国での巡回展に向け、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)を出発した。作品は十三日から首都ワシントンのアメリカン大学美術館を皮切りにボストン、ニューヨークで十二月まで巡回展示される。 (中里宏)
原爆の図は丸木夫妻が一九五〇〜八二年にかけて十五部を制作した。今回渡米するのは「幽霊」「火」など、原爆の被害や鎮魂などをテーマにした作品群。
原爆の図は一九七〇〜九五年にかけ三回、米国のマサチューセッツ州などで展示されたことがあるが、ワシントンでの展示は初めて。過去の展示では「先に真珠湾を攻撃したのは日本だ」などの批判の声も受けた。一般の米国人の間では「原爆投下は戦争終結を早め、多くの人命を救った」との考え方がある。
国連本部(ニューヨーク)で開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は先月、核軍縮に向けた最終文書を採択できずに決裂したばかり。巡回展の岡村幸宣(ゆきのり)学芸員は「核兵器の残虐性は国際政治ではなく、人間の皮膚感覚に戻って考え直すことが一番大事ではないか」と訴える。
今回の展示作品の中には、広島で被爆死した米兵捕虜を描いた「米兵捕虜の死」や、長崎の造船所で犠牲になった朝鮮人徴用工を描いた「からす」もあり、日本人の被害だけにとどまらず、核兵器の非人道性を訴える。

NPT会議と被爆者の取り組み ニューヨーク訪問(4.26〜5.2)報告
小寺隆幸さん(原爆の図丸木美術館代表理事

http://www.aya.or.jp/~marukimsn/kikaku/2015/2015/kodera_ny.pdf

アメリカ巡回展のチラシ
表)
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/kikaku/2015/2015/america_a.pdf
裏)
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/kikaku/2015/2015/america_b.pdf