札幌高裁は「違憲状態」 昨年衆院選、1票の不平等 - 東京新聞(2015年4月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015042402000245.html
http://megalodon.jp/2015-0424-1631-20/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015042402000245.html


一票の格差」が最大二・一三倍だった昨年十二月の衆院選は、「法の下の平等」を損ない憲法違反として、弁護士グループが北海道全十二選挙区の選挙のやり直し(無効)を求めた訴訟の判決で、札幌高裁は二十四日、「違憲状態」と判断した。無効請求は棄却した。弁護士グループは即日上告した。

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判決理由で佐藤道明裁判長は「〇増五減」以外の選挙区の定数が一人別枠方式で決められたことを挙げて「選挙区割りは格差を二倍未満にするための最低限の改正にすぎず、憲法が求める投票価値の平等に反する状態にある」と指摘した。一方で「格差是正に向けた国会の取り組みが、憲法上要求される合理的期間を経過したとは認められない」と結論付けた。
無効請求を退けられた弁護士グループの升永英俊弁護士は「昨年の衆院選違憲か合憲かを争っているのに、違憲状態との判断は詭弁(きべん)中の詭弁。ごまかしの理屈」と憤りをあらわにした。
一人別枠方式は最高裁が〇九年選挙の一一年三月と一二年選挙の一三年十一月の判決で否定しており、この後の是正に向けた国会の取り組みをどう評価するかが争点だった。