川崎中1殺害事件の教訓とこれから私たちにできること-ビデオニュース・ドットコム(2015年3月14日)

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むしろ、われわれはそのような状況に置かれている家庭が決して少なくないことに着目する必要がある。そして、そうした助けを必要としている家庭を、社会全体で下支えしていく方法を考えなければならないのではないか。日本の貧困率の上昇が指摘されて久しいが、それでもまだ全体の貧困率は16.1%程度にとどまっている。ところが、ひとり親世帯の貧困率は2012年現在で54.6%に達している。ひとり親世帯の半分以上が、貧困に喘いでいるというのだ。これは子どもの問題ではなく、大人の問題であり、社会の問題として受け止める必要があるのではないか。
今回の教訓として、個々人レベルでも家庭や団体レベルでも、より広く社会に開いた関係性の構築が必要だと指摘するゲストの土井隆義氏とともに、この痛ましい事件でわれわれ一人ひとりが考えなければならないこととは何なのかを、ジャーナリストの神保哲生社会学者の宮台真司が議論した。