週のはじめに考える ピケティと暮らしの明日-東京新聞(2015年2月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015020802000129.html
http://megalodon.jp/2015-0209-1007-26/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015020802000129.html

ピケティ教授は預金や株、不動産を持つ人に資産額に応じた税金を、税逃れができないよう世界共通で課す「グローバル累進資本税」を提案しています。ただ、富裕層の強い抵抗が予想されます。実現は簡単ではないでしょう。相続税所得税の累進強化以外にも処方箋を示しています。所得増につながる経済成長、賃上げを伴った緩やかなインフレ政策、社会保障や教育などです。

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実はもう一つ、大きな反響を呼んでいる文書があります。昨年十二月、経済協力開発機構OECD)が発表したリポート「格差と成長」です。OECDの調査と分析で、所得格差が拡大すると経済成長が低下することを明らかにし「格差問題に取り組めば社会を公平化し、経済を成長させ強固にできる」と記しているのです。