<道徳教育> なぜいま「特別の教科」に格上げを検討?-THE PAGE(2014年8月19日)


http://thepage.jp/detail/20140819-00000025-wordleaf
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実はあいまいな「教科」の定義

ところで今回、なぜ「特別の教科」としているのでしょうか。

実は、「教科」とは何かという明確な定義はありません。ただし、一般的には
(1)免許を持った専門の教師が、
(2)教科書を使って指導し、
(3)数値等による評価を行う
――とされています。

このうち(1)に関しては、もともと教員免許を取得するための大学の教職課程で道徳の指導法が必修化されています。道徳教育が学校の教育活動全体を通じて行われる以上、改めて独自の免許を出すというのもおかしな話になります。

(3)に関しては、中教審への諮問の前に設けられた有識者による「道徳教育の充実に関する懇談会」(2013年4〜12月)では、人格全体にかかわることを数値により評定をつけることはなじまない、と結論付けました。一方で道徳の時間を充実したものとするためには、(2)のように検定教科書を使うべきだとしました。こうした一般的な教科との違いから、同懇談会が「特別の教科」と位置付けるよう提言し、それが中教審にも継承されたわけです。