裁判員制度「強制」効果拡大の失敗-元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記(2014年5月27日)

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5月23日、朝日新聞の「社説」は、5年という節目の裁判員制度を取り上げていますが、「強制化」という問題に言及しないのはもちろんのこと、このはっきりとした国民の反応を、あくまで「強制化」の失敗として見ない、あるいは読者に見させない論調に終始しています。世論調査の結果に加え、辞退率が2009年53%から2013年63%に増えていることまで紹介し、「制度が定着化とは逆行しているように見えるのはなぜか」と自問しながら、学者のコメントを引用しつつ、原因をすべて「裁判員の経験を社会で共有できていない」ことに被せています。