(政界地獄耳)自民幹部の首相責任論に同調なし - 日刊スポーツ(2018年6月4日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201806040000251.html
http://archive.today/2018.06.04-012202/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201806040000251.html

★1日、日本記者クラブで会見を開いた元首相・福田康夫は決裁文書改ざん問題で「記録を残すのは歴史を積み上げることだ。公文書は石垣のひとつ。ちゃんとした石でなければ困る」とし、森友学園疑惑で財務省職員ら38人が不起訴処分となったことに触れ、「不起訴でおとがめなしとなれば、自ら命を絶った人はどうなるのか」と今年3月、自殺した国有地売却を担当した近畿財務局の職員の死にまで言及した。少なくとも公文書改ざんは行われていたものの、罪に問えないとしたら今後もこの程度の改ざんは続けられるというあしき慣例の基準まで示してやった事件を担当した大阪地検特捜部や、大甘の処分で幕引きした財務省や副総理兼財務相麻生太郎への怒りがにじんだ。
★2日には自民党総務会長・竹下亘自民党島根県連大会で「国会をみていると、加計・森友学園問題、自衛隊の日報をめぐる問題、(財務省福田淳一・前事務次官の)セクハラを巡る問題等々、自民党にとっていい話ではない。たしかに役所が改ざんをしたり、日報を隠したり、いろんなことをしたということはあるが、責任を取るのが政治の仕事だ。そうした役所の不祥事、役人が犯したいろんなことも、最終的には内閣総理大臣である安倍晋三総理の責任だ。そして、それぞれの担当の政治家がしっかりと真っ正面から受け止めるのが政治のあるべき姿だ。われわれは逃げようとは思っていない。まずはしっかりと真相を解明する。そして、不祥事が起きない再発防止の体制を整えることも立派な責任の取り方だ」とあいさつした。
★いまだに誰も責任を取らない中、一連の不祥事で政治の責任論に触れた最初の自民党幹部の発言となる。問題はその後に自民党議員の同調論が続かないことだ。だから逃げ回る大学の理事長たちと今の政治が重なって見えるのだろう。ここから自民党が腐っているか否かが見えてくる。(K)※敬称略

「公文書管理を考える」(3) 福田康夫・元首相 - 日本記者クラブ(2018年6月1日)
https://www.jnpc.or.jp/archive/conferences/35111/report

「役所の不祥事、最終責任は安倍総理」 自民・竹下氏 - 朝日新聞(2018年6月2日)
https://www.asahi.com/articles/ASL62577KL62UTFK00S.html
http://archive.today/2018.06.02-141315/https://www.asahi.com/articles/ASL62577KL62UTFK00S.html

竹下亘自民党総務会長(発言録)

国会をみていると、加計・森友学園問題、自衛隊の(イラク派遣時の)日報をめぐる問題、(財務省福田淳一・前事務次官の)セクハラを巡る問題等々、自民党にとっていい話ではない。たしかに役所が改ざんをしたり、日報を隠したり、いろんなことをしたということはあるが、責任を取るのが政治の仕事だ。そうした役所の不祥事、役人が犯したいろんなことも、最終的には内閣総理大臣である安倍晋三総理の責任だ。そして、それぞれの担当の政治家がしっかりと真っ正面から受け止めるのが政治のあるべき姿だ。われわれは逃げようとは思っていない。まずはしっかりと真相を解明する。そして、不祥事が起きない再発防止の体制を整えることも立派な責任の取り方だ。(松江市であった自民党島根県連大会のあいさつで)