取材でセクハラ「人ごとでない」 本紙女性記者も経験 - 東京新聞(2018年4月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201804/CK2018042402000122.html
https://megalodon.jp/2018-0424-0958-16/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201804/CK2018042402000122.html


財務省福田淳一次官のセクハラ疑惑をきっかけに、「人ごとではない」と、メディアで働く女性たちが自身の被害について語り始めている。東京新聞では、有志の記者グループが社内で声をかけ、取材相手からセクハラを受けた経験を尋ねた。誰にも言えなかったさまざまな被害や、悔しかった気持ちが打ち明けられた。
主に外勤の女性記者を対象にメールで募った。

「君をレイプしたい」「胸をもませて」。わいせつな言葉を言われたり、尻を触られたり、キスされたりしていた。若手のころの経験が多いが、中堅でも被害に遭っている。相手は警察関係者や自治体職員、政治家秘書などさまざまだ。
「仕返しが怖い」と記事掲載を望まない人や、「過去のことで大丈夫だと思ったが、いざ文字にしようとしたら動悸(どうき)がした」と告白した人もいた。セクハラが心身に与えるダメージの大きさがうかがえた。
多くは上司や会社に相談していない。「大ごとにして取材相手と気まずくなるのを避けたかった」「男性の多い社内で訴えても理解されない」「女性はだめだと担当を外されたくなかった」と振り返る。もやもやした気持ちを収めるため「相手は酔っていて覚えていない、と思い込もうとした」という人もいた。
遅い時間に男性と二人きりになる取材手法への批判もあるが、記者としては必要な仕事の一環だ。「そのような批判をするのは、女性記者を一人の人間と見られない、と認めるようなもの。ほとんどの取材先の男性はきちんと対応してくれる」と指摘する意見もあった。

関連サイト)
野田総務相「落選中にセクハラ受けた経験」語る なぜ踏み込んだ発言を続けるのか (錦光山雅子さん) - Huffington Post Japan(2018年4月21日)
http://d.hatena.ne.jp/kodomo-hou21/20180423#p20