<衆院選>気色ばむ首相、朝日批判 加計問題で応酬 - 毎日新聞(2017年10月8日)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171008-00000057-mai-pol
http://archive.is/2017.10.09-005651/https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171008-00000057-mai-pol

「ぜひ国民の皆さんに、新聞をよくファクトチェックしていただきたい」
8日の党首討論会では、安倍晋三首相が衆院解散の判断に至った要因の一つとされる森友学園加計学園の問題も取り上げられ、首相が気色ばんで朝日新聞を批判する場面があった。
きっかけは日本記者クラブの企画委員の質問。加計問題での首相の説明が「不十分」とする回答が79%を占めた朝日新聞の調査に触れた。応答で首相は7月10日の加計問題に関する国会の閉会中審査に言及。参考人で出席した加戸守行・前愛媛県知事の発言を「次の日に全く(朝日が報道)していない」と続け、「胸を張ってしていると言えますか」と聞いた。「はい、できます」と応じられると、首相が「チェック」を呼びかけた。
朝日新聞は7月11日付の朝刊に審議の詳報を載せ、「愛媛は12年間加計ありき」の見出しで加戸氏の発言を掲載した。
この問題では、希望の党小池百合子代表も「情報公開が足りない」と指摘。共産党志位和夫委員長は「冒頭解散強行の理由は疑惑隠し以外にない」と追及した。別の企画委員も「結果的に一番偉い人の友達が優遇された。ゴルフも会食もした方が厚遇を受けたことに、何の反省も問題も感じないんですか」と質問した。
首相の答えはこれまでと同様で、「私自身がもっと慎重であるべきだった。しかし私が何か(権限)を行使したとは、前川さん(喜平・前文部科学事務次官)を含めて誰も証言していないことが明らかになっている」と繰り返すにとどまった。
首相には自民党内からも注文が付く。小泉進次郎筆頭副幹事長はJR渋谷駅前での演説で「この問題から国民の厳しい目線が始まったのは否定しようもない」と指摘。「不信感にケリを付け、新たな信頼を勝ち得られるか。説明できるのは首相以外にない。首相は逃げずに正面から受け止め、今までやってきたことを訴えピンチをチャンスに変えてもらいたい」と求めた。野田聖子総務相も「一人一人の議員が有権者の代表たる発言や行動をしてきたか。心から反省し選挙に取り組む」と語った。