福島第一 凍土壁の2カ所溶ける 台風の大雨影響 - 東京新聞(2016年9月2日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201609/CK2016090202000123.html
http://megalodon.jp/2016-0902-1040-02/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201609/CK2016090202000123.html

東京電力は一日、福島第一原発に接近した台風による大雨の影響で、汚染水対策「凍土遮水壁」の二カ所で温度が上昇し、凍土壁が溶けたような状態になったと発表した。追加工事を九月中に終え、零度以下に温度を下げるとしている。
凍土壁は原子炉建屋に流れ込む地下水を減らすため、建屋周囲の地中を壁状に凍らせる対策。東電によると、台風7号が接近した八月十七日以降、大雨で地下水が増え、4号機南側と3号機東側で土中の温度が一度を超えた。担当者は「雨水の通る道があるのだろう。二カ所で(凍土壁が)一度溶けたようだ」と説明した。
追加工事では凍土壁の周辺に八メートル程度の穴を掘り、地下で固まる液体を流し込んで地下水の流れを緩やかにする。費用は明らかにしていない。東電によると、福島第一原発では三つの台風が相次いだ八月、計五〇〇ミリの雨が降った。