新国立の旧案撤回、68億円が回収不能 ザハ氏側など - 朝日新聞(2016年8月26日)

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新国立競技場建設の事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は26日、白紙撤回された旧建設計画での契約に基づいて支払った回収不能額が、約68億6千万円で確定したと発表した。
このうち、デザインを監修した建築家の故ザハ・ハディド氏側へは白紙撤回前に支払い済みだった2014年度までの13億円に加え、昨年度分の契約額1億7千万円のうち、実費として約8600万円を支払った。また、ハディド氏が生前、隈研吾氏による新しい競技場のデザインは自らの案に似ていると主張していたことについて、JSCの池田貴城理事は「旧計画のデザインの著作権はハディド氏側に残ったまま」と説明。そのうえで、「精算は円満に解決した。再び何か要求してくるようなことはないと思う」と述べた。
このほかの支払いは、日建設計・梓設計・日本設計・アラップ設計の共同体に約39億円、竹中工務店が約5億7千万円、大成建設が約4億6千万円などだった。(阿久津篤史)

■白紙撤回された新国立競技場の旧計画にかかる支払いの内訳
▽設計=日建設計、梓設計、日本設計、アラップ設計共同体:38億円
▽デザイン監修=ザハ・ハディド事務所:13億9千万円
▽技術協力=大成建設竹中工務店:7億8千万円
▽発注者支援=山下設計、山下ピー・エム・コンサルタンツ、建設技術研究所共同体:4億5千万円
▽積算、工事監理など=竹中工務店など:4億4千万円