東京)今こそ憲法考えよう 弁護士ら訴え - 朝日新聞(2016年7月4日)

http://www.asahi.com/articles/CMTW1607041300004.html
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明治期に市井の人たちが書き上げた「五日市憲法草案」。1968年、五日市町(現あきる野市)の旧家の土蔵で草案を発見した歴史学者色川大吉・東京経済大名誉教授(90)=山梨県北杜市=は、精力的に著作を続ける。昨年11月には「五日市憲法草案とその起草者たち」(日本経済評論社)を出版した。
だが色川さんは「大多数の人は自分の懐のことしか興味がない」と憂う。戦時中は海軍航空隊に所属し、特攻隊の基地で終戦を迎えた。「戦争のおぞましさが分かっている人間が発信しなくてはいけない」
ジュンク堂池袋本店(豊島区)では憲法フェアが開かれている。自民党憲法改正草案の解説本や色川氏の著作など約700タイトルが並ぶ。書棚ごとにテーマに関連する憲法の条文を印刷した紙をはり、普段の暮らしや社会と憲法がどうつながっているかが分かるような展示にした。担当の書店員は「自分たちの将来のために考えるきっかけにしてほしい」と話す。