武雄市図書館の初期蔵書費用流用を巡り提訴 - 朝日新聞(2016年1月15日)

http://www.asahi.com/articles/CMTW1601154200001.html
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レンタル大手ツタヤを展開する会社が運営する武雄市図書館をめぐり、市民17人が14日、実際には費用の一部しか蔵書を購入していないのに、費用全額が会社側に支払われたのは違法で市に損害が出たとして、武雄市長に対し、樋渡啓祐・前市長ら当時の責任者に損害賠償を請求するよう求める訴訟を佐賀地裁に起こした。
訴状などによると、2012年に市と、ツタヤを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とが結んだ環境整備契約では、初期蔵書費用として約1958万円が見積もられた。実際は、CCCが当時のグループ会社などから756万円分の本を購入したにもかかわらず約1958万円が全額CCC側に支払われたことは違法だと指摘している。差額は図書館の安全対策工事に使われたという。
原告側の東島浩幸弁護団長は「予算を流用するには正規の手続きを経ないといけないはず」と話し、川原敏昭原告代表は、選書問題などを踏まえ「見た目はどんなに良くても機能がないものを図書館とは呼べない」と訴えた。市教育委員会の担当者は「訴状の内容がわからないのでコメントできない」としている。