米議会で安保法制成立約束 「国会無視」と野党批判-東京新聞(2015年5月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015050102000161.html
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安倍晋三首相は米議会上下両院合同会議の演説で、国会にまだ提出されていない集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障法制に関する法案の今夏成立を約束した。審議前から成立時期に言及したことに対し、野党は四月三十日、「国会無視」と相次いで問題視した。
民主党岡田克也代表は「これほどの重要法案の成立時期を外国、それも議会で約束するなど前代未聞。国民無視、国会無視ここに極まれりだ」とする談話を発表。「米国に無責任な約束をし、過剰な期待を与えてしまったのではないか」と懸念を示した。
さらに「戦後七十年のわが国の歩みを議論もなく変更しようとする首相に強い懸念を持つ国民は多い。民主党は強い危機感と怒りをもって国会で徹底論戦を挑む」と強調した。
共産党山下芳生書記局長は「どこを向いて政治をしているのか。日本の独立と主権をないがしろにする究極の対米従属の姿勢だ」と断じた。党本部で記者団に語った。
社民党吉田忠智党首も国会内で記者団に「国会無視、国民無視の許しがたい発言だ」と批判した。
首相が成立時期を約束したことに対し、菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「政府の決意であり、国会軽視ではない」と反論した。