放送法の中立公平はいかに担保されるべきか-ビデオニュース・ドットコム(2015年4月18日)

http://www.videonews.com/commentary/140418-01/

ところが、現実には当の放送局は放送法によって政府からの自立が保障されているいるにもかかわらず、なぜか政府や政権与党からの圧力に対して極端に弱腰である。
その背後にあるのは、日本独特の放送免許制度だ。日本では政府が放送局に対して直接放送免許を付与している。報道機能を持つ放送局にとって政府は、最も優先的に監視しなければならない対象であることは言うまでのない。しかし、同時、放送局にとって政府は、免許の付与を通じて自分たちの生殺与奪を握る権限を有している存在となっているのだ。
この矛盾を解消しないかぎり、いかに放送法に放送局の自立を保障する条文があろうとも、それがまともに機能するはずがない。

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そもそも放送法が求める中立公正や不偏不党どはどのようなものなのか。表現の自由を定めた憲法第21条に抵触せずに、放送局に中立公平な報道を求めるためには、どのような方法が適切であり、また可能なのか。
ジャーナリストの神保哲生社会学者の宮台真司が、憲法学者の木村草太と議論した。