<金口木舌>沖縄を象徴する日 - 琉球新報(2024年5月18日)

ttps://ryukyushimpo.jp/column/entry-3093165.html

東京・市ケ谷防衛省には自衛隊の最高司令部「中央指揮所」がある。有事の際には各部隊を指揮する存在で、文字通り国防の中枢だ
▼国が安全保障上重要とする土地の利用状況を調査、規制する土地利用規制法。司令部など「特に重要」な防衛施設周辺は「特別注視区域」に指定され、200平方メートル以上の土地売買契約は事前届け出が義務付けられるなど、強い規制が敷かれる

▼15日、沖縄本島中南部の米軍基地や自衛隊施設の周辺が特別注視区域に指定された。だが、防衛省周辺は「注視区域」のまま。識者は法の恣意(しい)的な運用と批判する
▼指摘はもっともだ。防衛省が特別注視区域の対象外となったのは人口集中などが理由だが、沖縄も人口密度は高い。そもそも国防の中枢が最も重要な規制対象とならなければ、法の正当性は疑わしい
▼15日は沖縄が日本に復帰して52年の日だった。経済発展の阻害要因とされる米軍基地の過重負担にあえぎながら、民間地域の利用も制限される。沖縄の現状を象徴するような「二重基準」。皮肉にもならない。