<金口木舌>軍拡競争で得をするのは誰か - 琉球新報(2023年1月17日)

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1991年公開の映画「JFK」(オリバー・ストーン監督)。ケネディ大統領暗殺を巡り、ジム・ギャリソン検事が暗殺工作を知る国防総省の関係者からオフレコで話を聞く場面がある

▼「大衆は『誰が、どうやって』に熱中し、『なぜ』という問いから目をそらされている。得をしたのは誰か」。関係者は背後関係を示唆する。ケネディの死後、ベトナム戦争は泥沼化し、東西の分断は深刻化した
▼「誰に利するのか」に焦点を当てることで気づくことがある。元軍人のアイゼンハワー米大統領が退任演説で警鐘を鳴らした軍需産業を中心とした軍産複合体は、ベトナム戦争や東西の軍拡競争で肥大化した
▼政府は防衛力強化を掲げ2023年度から5年間の防衛費総額約43兆円を確保する方針だ。物価高などで国民が苦しむ中、増税してまで米国から兵器を買う算段だ
▼日米両政府は安全保障協議委員会(2プラス2)で南西諸島の防衛体制を強化する方針を確認した。いったい誰が得するのか。軍拡競争で危険にさらされるのは私たち県民だ。


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