【政界地獄耳】「麻生傀儡の新政権」の思惑が広がる - 日刊スポーツ(2022年10月4日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202210040000045.html

臨時国会がスタートした。首相・岸田文雄所信表明演説には立憲民主党代表・泉健太は「新しい資本主義」の「資本」の発音が「薄い」「軽い」という意味を持つ「シフォン」に聞こえるとして、「ふわふわとして中身がやわらかい演説だった」と皮肉った。同党の小沢一郎ツイッターで「岸田総理の所信表明演説。何かを言っているようで何も言っていない、これ以上ないほど無味乾燥な、極めて出来の悪い作文。形式的な美辞麗句を並べているだけで現実感がまるでない。各省庁の新人でも書ける内容」とし「そもそもはじめから最後まで棒読みが過ぎる。総理はいいかげん、国民生活の現実を見るべき」と切り捨てた。

★国民民主党代表・玉木雄一郎は「日本経済を再生する具体策が語られていない。役所が出した文章をくっつけたような演説だった」とし、日本共産党委員長志位和夫ツイッターで「驚くほど中身のない演説だ。岸田内閣の行き詰まりを象徴している」「国民が怒りを募らせている『国葬』『統一協会』について一言の反省もない。物価高騰からどうやって暮らしと営業を守るか。具体策が全くない」と就任1周年を迎えた岸田に厳しい。

★そんな中、政界ではまことしやかに「このままでは岸田は持たない。財務相鈴木俊一をワンポイントリリーフに」説が出回っている。野党の攻勢や支持率低下を受けて岸田退陣後に鈴木を首班にし、党副総裁・麻生太郎を軸に鈴木政権を支えるというもの。話のみそはこの「麻生」というキーワード。事実上の麻生傀儡(かいらい)政権を作りたい思惑が見え見えだが、ポイントは岸田を鈴木に代えても、それが林や茂木であろうとも旧統一教会問題の解決の処方箋はないということ。厳しい臨時国会の幕開けだ。(K)※敬称略