https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202209100000065.html
★自民党のやる気のない“点検”が終わった。党幹事長・茂木敏充は「これは捜査ではない。1人1人聞き取りはしていない」と改めて強調。その“点検”によれば自民党の所属国会議員379人のうち179人が旧統一教会に祝電を送ったり、イベントに出席するなどの付き合いがあり、121人が選挙で支援を受けるなど一定以上の関係を認めている。衆議院議員・斎藤洋明と参議院議員・井上義行は組織的な選挙支援があったとされた。
★問題は茂木が「これで幕引き」のような顔をしているが、点検漏れは個々の議員だけでなく幹事長の責任問題にも及ぶということだ。旧統一教会と関連する勝共推進議員や、日韓トンネル研究会からは党副総裁・麻生太郎が抜けているし、衆院議長・細田博之を自民党は党籍離脱としているが、議長は党籍離脱などしていない。実際には会派離脱だけだ。つまり自民党所属の国会議員には変わりがない。山谷えり子、高市早苗、杉田水脈の名前もないし、点検漏れはこれからも出てくるだろう。また付き合いを公言し、これからも親密にしていきたいという地方議員や推薦首長たちの“点検”は行わないのか。自民党は第三者機関の調査などを拒否しているが、これも点検漏れの危惧が当初からあるからだろう。
★また、公表した議員もこれから徹底的にメディアの質問を受けるだろうが、拒めば「付き合いを切れないのだろう」といわれるだろう。結局、党政調会長・萩生田光一や経済再生相・山際大志郎のように最初にうそをついたりごまかしたりした末路を見れば、それが無意味なうそということになる。2人の追及も強められるだろう。茂木が旧統一教会問題はこれで終わりと思うのは勝手だが、国民は“点検”からが自民党の膿（うみ）を出すスタートととらえているのではないか。（K）※敬称略
