<金口木舌>果たされぬ約束 - 琉球新報(2022年8月13日)

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辺野古移設が唯一の解決策」。内閣改造で、再登板することになった浜田靖一防衛相は就任後最初の会見で普天間飛行場移設問題について問われ、従来の政府見解を重ねた

▼日米両政府が普天間飛行場の全面返還に合意して26年。普天間の返還期日が示されぬまま、政府は辺野古移設に執着し続け「世界一危険」な状況は放置されている。2004年8月13日には沖国大に普天間飛行場所属ヘリが墜落した。その後も事件・事故が相次ぐ
▼基地から派生する問題は周辺地域にとどまらない。オスプレイは名護市で墜落し、大型輸送ヘリは東村で不時着、炎上。影響は県内各地、多方面に広がる
▼今日で沖国大への米軍ヘリ墜落事故から18年。「普天間飛行場全面返還という約束が守られず、市民の切実な願いが置き去りにされ続けている」。宜野湾市長のコメントに全てが凝縮されている
▼約束はいつ果たされるのか。この間、日米両政府は明確な答えを出していない。何度も繰り返されてきた定型文ではなく、シンプルな問いに真正面から答えてほしい。