<金口木舌>子どもを取り巻くいじめの厳しさ - 琉球新報(2022年4月13日)

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新年度、転校や進学など不慣れな環境で新生活を迎えた子どもたちも多いだろう。県外だが、当方も過去に転校先で苦痛を感じたことがある。周りに相談できず抱え込んでしまった

大津市での中学2年の男子生徒のいじめ自殺から2013年、いじめ防止対策推進法が施行された。学校に対し、いじめに適切、迅速に対処する責務を定める。国、地方公共団体、学校がいじめ防止に取り組む主体となる
▼しかし、法律施行後も深刻ないじめが後を絶たない。SNSでのいじめも横行する。文部科学省は21年10月、20年度の小中高生の自殺者は調査開始以降最多の415人に上ったと発表した
▼いじめだけではないだろうが、子どもを取り巻く深刻な状況がうかがえる。いじめは相手も自分も傷つけ、一生後悔することになる。絶対に駄目だが、今後、不条理ないじめを経験する人もいるかもしれない
▼しかし、生きることを決して諦めないでほしい。あなたを見守り導く大人は必ずいる。そして一緒に、全ての人が生きやすい社会をつくっていこう。