【政界地獄耳】公明に自民ブレーキ役担えるのか「小さな声を聴く力」どこに - 日刊スポーツ(2021年10月21日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202110210000069.html

★8月5日、公明党代表山口那津男は金融機関からの融資を違法に仲介したとされる事件に公明党議員の秘書らが関わっていた疑いで4日、東京地検特捜部が議員会館の議員事務所などを捜索したことについて党の幹事会で「誠にゆゆしきことであり、国民の皆さんにご心配をおかけしていることに心からおわび申し上げたい」と謝罪した。同党副代表・北側一雄衆院選を前に「影響ができるだけ小さくなるよう、できるかぎり説明するなど、しっかり対処していきたい」と語った。

★それ以降、公明党から国民に向けて丁寧な説明があったとは思えない。国会も開かれていないし、事件の捜査の進ちょくなどが報道されていないことから、うやむやになっているのだろうか。党のホームページにもこの件については一切記述がない。事件自体も党の見解も見当たらなかった。それならば選挙で国民に触れる街頭演説などが、国民に説明できるチャンスではないかと思ったが、19日には川崎での衆院選の第一声で山口は「自公両党は連立政権合意を結んだ。国民の声を聴くのは当然だ。『小さな声を聴く力』がなければできない。連立政権に公明がいることが大切だ。連立の姿が見えない野党に政権を委ねるわけにはいかない」とした。

★15日に山口は「公明党自民党政治のブレーキ役とアクセル役をしっかり果たしてきました。ハンドルもしっかり握り安全運転をしてまいりました」としたが安倍政権の「安保法制」「秘密保護法」「共謀罪」、菅政権の「学術会議任命拒否」ではブレーキすら踏んでいない。他党の批判はするものの自らを律せず「小さな声を聴く力」は発揮できず、自民党政治のブレーキ役は担えないのではないか。(K)※敬称略

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