【政界地獄耳】未だに送別会…霞が関の特権意識 - 日刊スポーツ(2021年7月16日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202107160000075.html

★いよいよ東京オリンピックパラリンピック開幕まで1週間となった。ところが東京の感染者数は増え続けており、第5波の始まりではないかとの懸念が広がる。五輪開催を1年延期して、協力してきた国民の努力はあまり報われていない。それどころか13日には国税庁の東京・霞が関で課税部に所属する20代から40代の男女7人の職員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。いずれも送別会などでの飲食だという。国税庁の場合は7人の感染が確認されたから公表したが、クラスターになっていなければ今や霞が関では公表すらしない。

★公務員の皆さんは国民にいろいろ“お願い”なのか、強制しているのかわからないが、昨年4月の異動期にはあいさつ回りは全省庁で自粛されたが、この7月の異動期は当たり前のようにあちこちであいさつ回りや送別会が開かれている。人流を率先して減らすべきなのに霞が関はこんなところでも特権意識が働くのだろうか。それとも政治家の皆さんが自由に行動されているのを見て、政治家に準ずるとでもお考えになったのか。確かに宏池会新型コロナウイルス感染者は6人に上り、当然、感染者の出た部屋は閉じられたり、秘書たちが濃厚接触者となっているために出勤していない部屋もある。議員会館の同じフロアのトイレなどは消毒が施され「14日あたりは物々しい雰囲気」(同じフロアの秘書)だったという。

★この間、政府のコロナ対策を批判してきた立憲民主党だが、ご多分に漏れず党本部役員室からも感染者。立憲関係者が言う。「役員室は議員も職員も週1回PCR検査を行っている。外に出かけることや会議が多いなどの理由だが、リスクを考えればそれくらいの対策は当然だ。それでも感染するという重みを感じてほしい」と丁寧に説明する。それに引き換え政府の楽観主義は五輪後、どんな結果になっているだろうか。(K)※敬称略

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