(政界地獄耳) 坂井、河野、松本、遠山…困った神奈川 - 日刊スポーツ(2021年1月28日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202101280000064.html

★つい先週、官房副長官坂井学新型コロナウイルスのワクチン接種のスケジュールについて「本年6月までに接種対象となるすべての国民に必要な数量の確保は見込んでいる」とすれば、ワクチン担当相・河野太郎が「政府内の情報の齟齬(そご)があり、あのスケジュールに関する発言は修正させていただく」と反発。坂井も発言の修正などせず、2人は閣内不一致として突っ張り合った。結局、自民党幹事長・二階俊博があきれて割って入り「発信に対して片方が取り消すなんて、そんな面倒くさいことをね。よく調整しておやりいただければいいと思います」とたしなめたが政権内の混乱を露呈させた結果となった。

★今度は自民党国対委員長代理・松本純が国会開会日の18日に銀座のクラブを深夜まではしご。それぞれの店で陳情を受けていたと説明。食事後に酒は飲んでいないという。22日には、公明党幹事長代理・遠山清彦も会食後、クラブに連れていかれ相談を受けた。酒は会食時に飲んだがクラブでは飲んでいないと2人とも妙な解説。これで飲食店が感染拡大の温床というのだから恐れ入る。そもそも飲食を助けるのならクラブで飲んでいかないと意味がない。どこから見てもダメな言い訳だ。

自民党選対関係者が言う。「坂井は神奈川5区、河野は同15区、松本は同1区、遠山は公明党比例(九州ブロック)選出だったが、次期衆院選から神奈川6区で出馬が決まっている。推薦する身としても神奈川は困ったことになった。それでなくても神奈川県連は首相・菅義偉のおひざ元。既に接戦区でテコ入れしたいのが5区、7区、14区、16区、18区だが、これでは先が思いやられる。都市部はこういう話に敏感だ」とこぼす。その首相は27日、参院予算委員会で、銀座のクラブ問題を問われ「夜8時以降の外食・飲食や不要不急の外出をしないように協力をお願いしている中、このような事態が発生し大変申し訳ない」と謝罪した。与党神奈川県連全体で菅政権の足を引っ張っている。(K)※敬称略