(政界地獄耳) 強引な政権運営止める覚悟があるならば - 日刊スポーツ(2021年1月23日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202101230000096.html

★与党を応援する人たちの中で、野党は何ら建設的なことを言わない。批判だけだという人がいる。支持していない政党の動きや情報に興味がなく、積極的にどころか、自然と野党のニュースを避けているか、お手持ちの情報端末のAIが自動的に耳ざわりの良い、お好みのニュースだけを送り続けるので、野党の動きが目に留まらないのかも知れない。だが野党は立憲民主党、国民民主党共産党とコロナ禍で役所がしゃくし定規なルールにあてはめたり、融通の利かない対応をしていることを指摘し、柔軟な運用や改正を訴えるなど、数多くのコロナ対応の知恵と法改正の指摘をし続けている。

★無論、いつの間にかそれが与党の発案で実現していたり、提案自体がパクられていたりするが、プロセスを知らない与党支持者は「与党が既にやっていること」と思い込んでいるので、野党の後出しじゃんけんのように見えるのだろう。別に野党も頑張っていると言いたいわけではない。国民の多くがそう考えるように与党だろうが野党だろうが国民のためになる、困っている人たちを救えるのならば誰がやってもいい。それがスムーズに改定されることを願うだけだ。手柄争いではない。

★その意味では20日衆院本会議での立憲民主党代表・枝野幸男の代表質問には覚悟があった。Go To トラベルが新型コロナウイルスの感染拡大を招いたと指摘して「首相・菅義偉がこだわったGo To キャンペーンは、税金を使って『旅行に行って、会食に行って』と勧めるもの。感染が収まらない中で強行すれば、火に油を注ぐと初めから心配されていた。結果として緊急事態宣言が出され、経済にもかえって大きな打撃を与えた。政府の動きを止められなかったことにじくじたる思いだ。国民に深くおわび申し上げる」。同党は民主党政権時代から自画自賛が好きで、良いことをやったと自分で言う政党だった。この丁寧さが続くようならば、そして何が何でも強引な政権運営を止める覚悟があるならば、政府より信頼できると考える国民が野党に理解を示すはずだ。(K)※敬称略