(政界地獄耳) 各界の大御所集め著名人候補の人選 - 日刊スポーツ(2020年12月17日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202012170000057.html

衆院議員宿舎で生活し、公邸に引っ越さない首相・菅義偉。前首相・安倍晋三も渋谷区の自宅を好んだが、2人とも危機管理を売り物にしている歴代首相が公邸に住みたがらないことを絵解きしてくれる新聞はない。首相はおのずと外食が増え、ホテルでの朝食はもう日課になったと言っていい。4人以上での会食は避けよと国民に言いながら、連日ステーキの会食を続けるのは重要な会食か、それともストレス解消の食事か。

★14日夕方の「Go To トラベル一時停止」発表は衝撃だったが、この後首相は幹事長・二階俊博、同代理・林幹雄、ソフトバンク球団会長・王貞治、俳優・杉良太郎、タレント・みのもんた、政治評論家・森田実ら、もう数人いたらしいがステーキを楽しんだ。出席者の1人は「忘年会だ」と発言したことからも「3密会食」の批判を受けた。翌15日にも首相はフジテレビ会長・宮内正喜、同社社長・遠藤龍之介、東京五輪パラリンピック組織委員会理事・高橋治之とこちらもステーキの会食だ。

★この批判に16日の衆院内閣委員会で経済再生相・西村康稔は「一律に5人以上は駄目だと申し上げているわけではない。そのような強制力も(政府には)ない。ただ長時間、大人数の会食はリスクが高いので、できるだけ控えていただきたい」などと、首相らをかばった。

自民党関係者が言う。「両日の顔触れを見たらピンときたよ。プロ野球、アマスポーツ界、芸能界、テレビ業界などの大御所が集ったのは、次期衆院選の著名人目玉候補の人選が始まったんだろう。各界の候補者のリストアップだろう。幹事長と代理がいるのも説明がつく。党本部に呼んで話せないからね。これは会食しか手がなかった」。この時ばかりは、外食大好きがあだとなった。(K)※敬称略