桜を見る会再論 - 内田樹の研究室(2020年2月1日)

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自分の知性が健全に機能していないということを「切り札」にしている人間を「理詰め」で落とすことはできない。
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首相は「自分は論理的に思考しないので、『論理的にあり得ない』ことがあっても別にそれが不思議だと思わない。言葉の語義はわかるけれども、それが含意しているコノテーションはわからない」という「おのれの知性が普通の人よりも不調である」という主張によって有罪性を免れようとしている。
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裁判において弁護人が被告の「心神耗弱」で無罪を勝ち取ろうとするのと同じである。
この「愚者戦略」はこれまでのところ成功している。
それは社会制度は世界どこでも「ふつうの人はわりと論理的にものを考える」ということを基準に設計されているからである。だから、その基準にはずれる人間については対処するマニュアルがないのである。

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