(政界地獄耳) 新大臣小泉進次郎はいきなり正念場 - 日刊スポーツ(2019年9月12日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201909120000091.html
https://megalodon.jp/2019-0912-0926-14/https://www.nikkansports.com:443/general/column/jigokumimi/news/201909120000091.html

★「そりゃ地味すぎる内閣に華が必要でしょ」と自民党中堅議員がうそぶく。お友達と返り咲き横滑りで、なんとも新鮮味がない安倍内閣最後の組閣を予感させる布陣だが、20年の東京オリパラ開催時の閣僚になる可能性の高い彼らは首相・安倍晋三が、五輪誘致の際に世界に啖呵(たんか)を切った福島は「アンダーコントロール」を全力で証明しなくてはならない。「汚染水の管理については所管外のため『これから政府全体で慎重に議論すると思うので、単なる意見として聞いてほしい』」と交代直前に、薄めに薄めた“希釈した”表現で次の内閣に宿題を言い放った環境相原田義昭の発言の重みと衝撃をどうとらえるかは内閣の大きなテーマとなる。

★それは10日の閣議後の記者会見で、東京電力福島第1原発から出る放射性物質を含んだ汚染水を「思い切って(海に)放出して希釈するしか方法がない」という発言だ。「海に放出する」となれば、ストロンチウムなどの放射性物質の基準値を超えた汚染水を海に垂れ流すことになり、「アンダーコントロール」発言を世界が蒸し返すだろう。ことに韓国や中国などは強い反応を示す可能性があり、新環境大臣となる小泉進次郎の発言が極めて重要となる。

★海に放出するという考えを政府としてどう受け止めるか。原田の宿題は問題を先送りしてきた歴代安倍内閣の決算的決断を必要とし、世界中がその動向を見極めようとするだろう。また小泉は復興政務官も経験していて福島に強い思い入れがある。その思いと政府の判断を入閣早々まとめ上げるという仕事はなかなかハードだ。まして来月からは国会で野党の追及も始まる。原田も指摘するようにこれは環境省の所管外だ。しかしあえて発言した意味は首相と環境相が先頭になり負うべきだろう。なぜなら今までの東電や経産省のやり方の結果だからだ。新大臣はいきなり正念場で力を発揮できるか。(K)※敬称略

 小泉進次郎が安倍首相側に寝返った裏に女性スキャンダル? 今後は安倍家臣として改憲スポークスマンに - リテラ(2019年9月11日)

lite-ra.com