[大弦小弦]名前のローマ字表記 国内事情が優先ですか - 沖縄タイムス(2019年9月11日)

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/469377
http://web.archive.org/web/20190911002545/https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/469377

10代から、自分の名前をローマ字で書く時は「名-姓」だった。何十年も続けた習慣を、急に変えられると違和感がある。政府が、名前のローマ字表記を「姓-名」に統一する方針だ

▼ローマ字の構成は、英語のアルファベット。英語圏の表記に合わせるのが筋と思いきや、柴山昌彦文部科学相は「日本の伝統に則した形にするのがいい」。読む側より、読ませる側の事情を優先するようだ

▼表記の変更は、2000年に国語審議会が出した答申がきっかけ。19年も前の話を、なぜ今か。河野太郎外相は「令和という新しい時代」になったと理由を述べている。そう言えば元号を巡り、外務省にもドタバタがあった

改元を機に、省内の文書を西暦で統一する方針だと、4月に報じられた。自民議員はこう反発し、元号の併記を求めた。「外国に合わせるのが仕事ではなく、自国を守って文化を伝えるのも仕事だ」。仕事相手より、国内事情が大事らしい