「日本の刑事司法制度」のここがおかしい! オリンパス横尾とキャッツ細野が激白対談 - 東洋経済オンライン(2019年4月25日)

toyokeizai.net

戦時中の灯火管制が判決文に影響している

戦前はこんな制度はなかった。東条英機内閣になり、第2次世界大戦が激しくなると灯火管制(戦時中の照明使用の制限)がなされた。敵機が来襲すると電気を消さなくてはならず、真っ暗闇の中では判決文が書けない。そこでやむをえず証拠の標目だけでいいということになった。戦時刑事特別法の改正案ができて、証言をやっている暇がないということで、取り調べ調書だけでいいことにしようということになった。

戦争が終わって平和な世の中になり、灯火管制も敵機来襲もなく、戦時刑事特別法は廃止されたが、現行の刑事訴訟法に、監禁密室で取られた検面調書を公開の法廷における証言より信用できる特信情況として証拠採用したり、判決理由は証拠の標目だけでいいという制度が残っている。

////

細野GHQの占領下において、旧日本軍や財閥の隠匿退蔵物資が国会の地下にあった。それを横流しして暴利を貪っているという実態があった。当初GHQは戦前の特高検察を軍国主義の温床として嫌い、検察官による事件捜査を認めなかった。隠匿退蔵物捜査は警察が行った。ところが警察で捜査したところ、日本の警察捜査は優秀で、隠匿退蔵物資の捜査対象はGHQ幹部にまで及ぼうとした。慌てたGHQは、隠匿退蔵物捜査から急遽警察を排斥し、検察の中に隠匿退蔵物の捜査機関を設けて戦前の公安検察の生き残りにその捜査をやらせた。結局、隠匿退蔵物事件ではGHQ幹部は誰も逮捕されていない。これが特捜部の始まりだった。それが今でも続いている