福井)森友報道で講演 元NHK記者 - 朝日新聞デジタル(2019年3月18日)

森友学園問題を報じた元NHK記者で、現在は大阪日日新聞論説委員を務める相沢冬樹さん(56)が16日、福井市大手2丁目の福井県教育センターで講演し、森友学園問題をめぐるNHKの報道や記者の仕事などについて語った。約90人が聴き入った。
森友学園問題が明らかになった当時、相沢さんは大阪報道部にいた。当初、NHKでは全国ニュースにならなかった。売却価格の決定過程に関する特ダネは約2カ月、放送されなかった。やっと放送されたその3時間後、「あなたの将来はないと思え」と当時の上司が電話で激怒されている姿を目の当たりにした。
「露骨に上からの圧力を見たのは初めてだった」と振り返る。その後、考査業務への異動を命じられ、記者を続けるためにNHKを退職した。
森友学園は土地を売った国と学園を認可した大阪府の問題だと強調。学園側の補助金不正にとびついたメディアがあり、本質が見えなくなったと指摘し、「情報をとれなければ記者の仕事にならないが、何のために報道するかを考えなければ真の記者とは言えない。『世のため人のため』を意識して行動していきたい」と話した。(南有紀)

 

http://archive.today/2019.03.18-142118/https://www.asahi.com/articles/ASM3J6K4LM3JPGJB00V.html