【アベノミクス偽装】 森ゆうこ議員「議事録、絶賛改ざん中」 厚労省「修正意見も頂いている」- 田中龍作ジャーナル(2019年2月8日)

http://tanakaryusaku.jp/2019/02/00019621

アベノミクス偽装でも、いやアベノミクス偽装だからか。安倍首相に都合の悪いものは公文書中の公文書である議事録でさえ改竄されたり非公開となったりする・・・きょう8日、開かれた野党5党による政府(厚労省総務省内閣府など)からのヒアリングで、明らかになった。
今、問題となっている議事録とは、学識経験者などの委員からなる「毎月の勤労統計の改善に関する検討会」(通称:検討会)の第4回(2015年7月24日)から第5回(2015年9月16日)にかけて、委員の発言を記した文書のことだ。もちろん公文書である。
経済財政諮問会議の席上、麻生太郎財務大臣が「統計数字を改善するように」と鶴の一声をあげたのが2015年10月15日。「検討会」はこれを機会に開催されなくなった。学識経験者たちが麻生大臣とは逆方向の見解を示していたからだ。
議事録が公開されていない第4回から第6回の検討会は、そうした見解が続出したものと見られている。4年も前の会議の議事録が公開されていないのはあまりにも不自然だ。厚労省によると議事録は通常、翌月か翌々月に出来上がり、同省のHPにアップロードされる。

森ゆうこ議員(自由)が厚労省に迫った―

「専門家検討会議の議事録、何が原因で出せないんですか?委員の方からこういう内容じゃない、修正してほしいという要請があったんでしょうか?」
屋敷次郎・大臣官房参事官は「修正意見も頂いております」と答えた。これは驚くべき話だ。修正意見が委員の間から出たということは、官邸の意向を忖度した厚労省の表現に、委員が異論を唱えたことになる。

4日の衆院予算委員会アベノミクス偽装の本丸に踏み込んだ小川淳也議員が、きょうも鋭い質問を投げ掛けた。「政治家や政権幹部の名前が出てくることはあるか?」と。
厚労省の屋敷参事官は「(議事録を)十分読めていないので、少なくとも私の記憶にはない」とかわした。

森ゆうこ議員がたたみ掛けた―

加計学園の時も同じ。関与示す重要なところが改ざん、修正されていた。(議事録が公開されていない)3回分というのは小川議員が指摘するように政治家の名前が書いてあってその部分がヤバいから削除しなければならないとか、改ざんしている最中、議事録絶賛改ざん中という風に受け取らざるを得ない」。

森ゆうこ議員はダメを押した―

「修正する前の原本と正式なもの両方出して頂いて結構ですが、修正前のものただちに出して頂けませんか」。
改竄前の発言は委員たちが知っている。しかしそのまま出すと、政治によって統計手法が歪められていったことが明らかになる。官邸にとって都合のよい議事録を出すと改竄がモロバレとなる。
議事録は出せないだろう。安倍政権が続く限り。