18年実質賃金、0.2%増 参考値非公表、実態見えず - 東京新聞(2019年2月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201902/CK2019020802000297.html
https://megalodon.jp/2019-0208-1455-00/www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201902/CK2019020802000297.html

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厚生労働省は八日午前、毎月勤労統計の二〇一八年の年間結果(速報)を発表した。一八年に賃金の算出基準を変えたために伸び率が過大になり、ボーナスなどを含めた現金給与総額ベースで名目賃金は前年比1・4%増、物価の変動の影響を除いた実質賃金は同0・2%増となった。実質のプラスは二年ぶり。
算出の基準を前年とそろえた「参考値」は、これまで名目賃金で毎月発表していたが、今回年間では名目、実質ともに示さなかった。参考値は公表値よりも低くなる傾向があり、実態隠しとの反発を招きそうだ。
一三年からの名目賃金の前年比の推移をみると、マイナス0・2%▽0・5%▽0・1%▽0・6%▽0・4%だったが、一八年になると1・4%に急伸した。一八年に調査サンプル企業を入れ替える際に算出の基準を変え、賃金が伸びやすくなっているため。しかし、公表資料には基準が違う他の年と並べて載せている。
実質賃金については先月、野党と専門家が各月の参考値をもとに一八年はマイナスに陥ると試算し、厚労省も妥当性を認めていたが、この日の発表では0・2%のプラスと明記した。同じく参考値をもとにした数字ではないためだ。
根本匠厚労相は同日の閣議後記者会見で、今回参考値を示さなかった理由を「統計技術的な問題」などと説明。1・4%増など過大な賃金の伸びについての見解を問われると「前年と今年で同じ形での比較をした」と主張した。

名目賃金と実質賃金> 基本給や残業代、ボーナスなどを合計した名目賃金を基に、物価の影響を考慮して算出したのが実質賃金。名目賃金が変わらなくても、物価が上昇すると目減りして下がる。購入できる商品やサービスの減少につながるなど、個人消費動向に影響を与える。