「言論萎縮させる嫌がらせ」 商品送りつけ被害 女性議員ら会見 - 東京新聞(2019年2月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019020802000139.html
https://megalodon.jp/2019-0208-0951-46/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019020802000139.html

女性差別などについて積極的に発言する女性の議員や弁護士、市民活動家らに、頼んだ覚えのない商品が送りつけられる嫌がらせが、全国で続出している。被害を受けた女性たちは東京都内で七日、記者会見し、「女性を黙らせたいという非民主的で差別的な動機を感じる。ひきょうな犯罪には屈しない」と訴え、被害者の連帯を呼びかけた。
会見したのは北九州市の村上聡子市議、フェミニストの作家北原みのりさんら七人。「女性の力で未来をひらく」がキャッチフレーズの村上さんは、昨年六月~先月、三万円相当の下着十六枚や健康食品など計十一件の送り付け被害があり、刑事告訴した。「前川喜平元文部科学次官の講演会で司会をした後から始まった。同じ被害が(ほかの人にも)同時多発していて驚いた。言論を萎縮させるような嫌がらせは許せない」と声を強めた。
それぞれ被害が始まったのは、「フェミニズムに関するシンポジウムの登壇が決まった時」(猿田佐世弁護士)、「麻生太郎財務相のセクハラへの無理解に抗議する集会での発言が報道されて」(市民活動家の濱田すみれさん)など、女性差別に関するイベントや発言で注目された時期だという。
太田啓子弁護士は「女性を黙らせたいという差別的動機を感じる」と指摘。偽の注文はがきは山口県内の消印が多く「同一犯による被害が複数ある可能性が高い」と推測した。
会見したメンバーらは被害者の連帯を呼びかけている。問い合わせは「送りつけ被害者の会」=okuritsuke@gmail.com=へ。 (出田阿生)