一票の格差、最高裁が「合憲」 昨年の衆院選1.98倍 - 朝日新聞(2018年12月19日)

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一票の格差」が最大1・98倍となった昨年10月の衆院選について、二つの弁護士グループが「選挙区によって投票価値が違うのは憲法違反だ」として無効を求めた16件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は19日、「合憲」とする判断を示し、原告の上告を退けた。衆院選をめぐって最高裁が「合憲」と判断したのは、2005年選挙に対する07年の判決以来、11年ぶり。
最高裁は、最大格差が2倍を超えた09、12、14年の衆院選について、3回連続で「違憲状態」と判断し、是正を求めた。国会はこうした指摘を踏まえて、16年に小選挙区の定数を「0増6減」したうえで、17年に19都道府県の97選挙区で区割りを変更した。この結果、同年の選挙で定数1人あたりの有権者数は、最多の東京13区が最少の鳥取1区の1・98倍となり、14年選挙の最大格差2・13倍から縮小した。
国会は、都道府県の人口比をもとに定数を配分する「アダムズ方式」の導入も決定したが、完全導入は20年の国勢調査後に先送りしている。格差拡大の最大の要因とされてきた、都道府県にまず1議席割り振る「1人別枠方式」の定数配分は残った状態だ。
今回の訴訟で全国の高裁・支部が出した16件の判決は、15件が「合憲」。名古屋高裁だけが「違憲状態」と判断し、「1人別枠方式が完全廃止されておらず、構造的な問題は解消されていない」と指摘していた。
最高裁での弁論で、弁護士グループ側は「最大格差が2倍未満なら違憲状態を解消した、ということにはならない」として、人口に比例した選挙の実現を求めた。一方、被告の選挙管理委員会側は「将来的にも最大格差を2倍未満とする具体的な仕組みを作った」と強調。「選挙改革の歴史で画期的」と述べ、投票価値の平等に反しないとした。(岡本玄)