与野党、最後の攻防 入管法改正 - 東京新聞(2018年12月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201812/CK2018120802000125.html
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入管難民法などの改正案を巡り、与野党は七日午前から八日未明まで、攻防を繰り広げた。
最も緊迫したのは、自由党森裕子幹事長が七日の参院本会議で、否決された堂故茂参院農林水産委員長(自民党)の解任決議案を巡り、動議で制限された十五分間を超えて演説を続けた時だ。
伊達忠一議長は「発言を禁止します」「降壇しなさい」と注意を繰り返したが、森氏が聞き入れず演説を続けたため、周囲に集まった与野党議員に「(森氏を)連れていけ」と声を張り上げた。
与野党協議の際、自民党の大家敏志議員が立憲民主党白真勲氏に暴言を吐くなど小競り合いもあった。
立民は白氏が大家氏に「小突かれた」として反発した。影響で国会は約四時間空転し、改正案の採決が遅れる一因となった。
立民の芝博一参院国対委員長は「(大家氏は)暴言を吐き、暴力に近い形で小突いた」として、自民党の関口昌一参院国対委員長に抗議。関口氏は「大家氏が理事を辞任する」と伝え、事態は収拾された。
関口氏は「(大家氏)本人に暴力という意識はなかったが、相手に不快感を持たせた」と記者団に釈明。この後の議運委理事会で、大家氏が白氏に直接謝罪した。
与野党の対立が激しくなった影響で、参院本会議は何度も開催された。午前の本会議では、野党が六日に提出した横山信一参院法務委員長(公明党)と、堂故参院農林水産委員長に対する解任決議案が、与党などの反対多数で否決された。
午後は、野党が山下貴司法相と安倍晋三首相に対する問責決議案をそれぞれ提出。その都度、本会議が開かれ、野党は法案の成立を急ぐ山下法相や安倍首相の姿勢を批判した。