衝撃動画が物議…新市場のマンホールから大量の「臭い水」 - 日刊ゲンダイDIGITAL(2018年9月29日)

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/238419

10月11日に開場を控える豊洲市場で、重大な“事件”が発生した。市場の敷地内に設置されたマンホールから、大量の水が噴出する様子を映した動画がネットに出回り、「何だこの水は!」と大炎上しているのだ。
現場に居合わせた市場関係者によると、水が噴出したのは仲卸売場棟の敷地の北側にあるマンホール。3連休の中日の23日のことだった。
水には白い粉状の物質がl水をくみ上げ、浄化した後、下水道に排出している状況だ。汚染水が地表に噴き出したというなら、恐ろしい話だ。東京都に問い合わせると、こう回答した。
「揚水ポンプ内にたまった空気を抜くための『空気弁』に付着物があり、わずかな隙間が生じたことが原因です。隙間から、浄化する前の地下水が漏れ出しました。我々は常に地下水の汚染具合を観測していますが、高濃度の汚染は検出されていない。噴出が発生したのは14時で、30分弱で事態は収束。今回の一件はレアケースですし、短時間で局所的な噴出なので環境に悪影響を与えることはありません」(新市場整備部)
あくまで「問題なし」との説明だったが、本当か。目撃した市場関係者は、「午前11時に訪れた時点で既に水が噴き出ていた。1時間後に再度見にいっても状況に変化はなく、職員が復旧作業にてこずっている様子だった」という。30分弱で収束したという都の見解は、問題の矮小化ではないか。本当に安全性に問題はないのか。市場問題に詳しい1級建築士の水谷和子氏はこう見る。
「実際は数時間、水が出続けていたのに、都が『30分弱で収束』と言い張るのは、より深刻な事態であることを隠したいからではないか。付着物を除去するのにそんなに長時間を要するとは思えません。先日、建物外で地盤沈下が起きましたが、これが原因で地下の配管に亀裂が入り、大量の地下水が漏れ出た可能性があります。いずれにせよ、噴出した『白い粉状の物質』は汚染された土壌そのもので間違いないでしょう。小さな土の粒子は風に乗り、人の口や鼻に付着する恐れがある。健康被害を及ぼす危険があります。周辺を立ち入り禁止にし、徹底した対策を取る必要があるでしょう」