岡口裁判官の懲戒申し立て=ツイッター不適切投稿−東京高裁 - 時事ドットコム(2018年7月24日)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018072400778&g=soc

ツイッターで5月に不適切な投稿をしたとして、東京高裁は24日、同高裁民事部の岡口基一判事(52)の懲戒を求める「分限裁判」を最高裁に申し立てた。ツイッターを理由に懲戒が申し立てられるのは異例。岡口判事は「軽率で弁解の余地はなく、申し訳ない」

と謝罪したという。
岡口判事は2016年、男性の半裸画像を投稿し、口頭で厳重注意を受けた。今年3月にも女子高生殺害事件の判決をめぐり不適切な投稿をしたとして文書で厳重注意を受けており、高裁は「前回注意から2カ月で類似の投稿をしたことなどを考慮した」と説明した。
高裁によると、岡口判事は5月17日、高裁であった飼い犬の返還訴訟判決について、「公園に放置された犬を保護していたら元の飼い主が名乗り出て『返してください』え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?」などと投稿した。同月下旬、飼い主から高裁に抗議があり、岡口判事に事情を聴いたところ、「記事を要約したもので悪意はなかった」と説明。高裁は判決で所有権を認められた飼い主の気持ちを傷つけ、裁判官の品位を汚したと判断した。
裁判官は身分が厚く保障されており、懲戒には上級裁判所の分限裁判が必要。裁判官分限法は、懲戒として戒告か1万円以下の過料を規定している。最高裁によると、過去に分限裁判で懲戒を受けた裁判官は62人。組織的犯罪対策法案の反対集会で発言したとして、判事補が1998年に戒告を受けたケースなどがある。