首相会見 総裁選「改憲争点」 出馬表明、来月下旬以降 - 毎日新聞(2018年7月20日)

https://mainichi.jp/articles/20180721/k00/00m/010/201000c
http://archive.today/2018.07.21-010314/https://mainichi.jp/articles/20180721/k00/00m/010/201000c

安倍晋三首相は20日夜、首相官邸で記者会見し、9月の自民党総裁選に関し、「憲法改正は結党以来の党是で長年の悲願だ。候補者が誰になるにせよ、次の総裁選では大きな争点となる」と述べ、改憲を争点にすべきだとの考えを示した。
そのうえで「自民党としての憲法改正案を速やかに国会に提出できるよう、とりまとめを加速すべきだと考えている」と語った。
米国が自動車対象の輸入制限を検討していることについては、日本の自動車メーカーが米国内で現地生産している状況を説明。「貿易制限措置が課された場合、雇用が失われるなど米国経済に悪影響を及ぼす。世界経済にも大きなダメージを与える」と強調。導入回避に向け、粘り強く米国を説得する考えを示した。
自身の総裁選への出馬の表明時期については、西日本豪雨への対応などから「まだ先のことを考える余裕はない」と述べたうえで、「セミの声が聞こえてきた頃と申し上げてきたが『セミしぐれ』を聞きながらよく考えていきたい」と語った。首相は3選に向けた出馬表明を8月下旬以降に行う意向だ。
一方、自民党石破派は20日夜に臨時の会合を国会内で開き、総裁選対応を会長の石破茂元幹事長に一任した。石破氏は記者団に「仲間の意見を聞き、状況を見定めながら、しかるべき時期に決断をしたい」と述べ、出馬に意欲を示した。立候補に前向きな野田聖子総務相は「にわかに活動を活発化させることはなく、仲間と相談しつつ努力したい」と語った。岸田文雄政調会長は「国会が22日に閉幕後、適切な時期に対応を明らかにしたい」と述べるにとどめた。【高山祐、高橋恵子