(政界地獄耳)出席した西村官房副長官は責任転嫁 - 日刊スポーツ(2018年7月12日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201807120000265.html
http://archive.today/2018.07.12-065627/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201807120000265.html

★「私は野党としても災害対策等に全面的に協力することを官邸に申し入れたいと思い総理に電話をし『大変な事態だから国会対応等全面的に協力するので、心おきなく災害対策に当たってほしい』ということを総理に申し上げました。総理の方からは、この際各党の代表と話をしたく、18時に官邸においでいただきたいということでありました。幹事長とともに直ちにうかがうことにいたします」。これは誰の言葉だろうか。11年3月11日。東日本大震災当日の当時の自民党総裁谷垣禎一ツイッターだ。総理とは民主党政権の首相・菅直人だ。
★ところが与党は国会でのカジノ法案審議を優先した。避難指示で緊迫する現場を横目に「赤坂自民亭」で宴席を楽しんでいた自民党幹部や首相、閣僚はただ飲んでいたのか。同席していた防衛相・小野寺五典のように「防衛省から随時連絡が来ており、その都度指示を出していたので特に支障はないと思っている」というのならば、浮かれた写真をネットにあげていた同席者が問題なのか。幾度も開催されているこの宴席に、この日初めて首相が顔を出したという。つまり総裁選の選挙運動のようなもので、政調会長岸田文雄も同じようなたぐいの理屈だったのかも知れない。
★写真をネットにあげていた議員は複数いるが、看過出来ないのはツイッターにアップしていた官房副長官西村康稔内閣府副大臣の時、広島土砂災害現地対策本部長を務め「命を守る防災・危機管理 その瞬間、生死を分けるもの」(プレジデント社)なる本まで出版した。宴席などの対応を9日夜のテレビで問われ「落ち着いたところで、それぞれの自治体がどのように対応したのか、政府の呼びかけにどういう風に反応したのか、を検証していくことが大事」と責任転嫁ともとれる発言をした。ちゃんとした自民党はもうないのだろうか。谷垣復帰はないのか。(K)※敬称略