(政界地獄耳)まっとう発言潰す自業自得の自民 - 日刊スポーツ(2018年5月17日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805170000224.html
http://archive.today/2018.05.17-014903/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805170000224.html

★やっとのろしを上げるのか。自民党の元金融相・伊藤達也がテレビ番組でほえた。元首相秘書官・柳瀬唯夫が衆参の参考人招致の後、首相・安倍晋三が14日の衆参集中審議で柳瀬から「報告は受けていない」としたことについて。「2人の関係だからよく分からないが、少し違和感は感じる。お友達の関係者が来たわけだから、そのことを報告してもおかしくないと思う」。
★「特に官邸で会合があった時期は、6月末の成長戦略の閣議決定に向かって、獣医学部の新設をどのような形で解禁するのか、しないのかの制度設計の実務的な作業がスタートした時期に重なる。その時に3回、加計学園関係者と会っていたならば、概要を報告してしかるべきだ。どういう理由で会ったのか、もう少し丁寧に説明していただかないと、疑念は広がってしまう」。なかなか詳しい。なぜならば伊藤は、地方創生相・石破茂の大臣補佐官を務めている。とはいえ04年、第2次小泉改造内閣内閣府特命担当大臣(金融担当)を務めた閣僚経験者でもある。
★さらに続けて「柳瀬さんは私も同い年で、非常に優秀な官僚。だから誰のために誠実に話をしなければいけないのかをよく考えていただいて、彼がしっかり正直に話をするだけで、相当の部分の疑念が解消すると思う」と畳みかけた。「うがってみれば石破派としての援護射撃だが、自民党議員として、また地方創生担当として政策をまとめてきた人間として極めてまっとうな発言だ」(自民党ベテラン議員)。
★問題は、そんな声が上がっても、石破派だからだなどと、政局含みにされていることだ。政策をゆがめ、うそをついていることで、全体の政策が怪しげになっていく。官僚も政治家も苦労した分、その苦労をきちんと生かしてほしいと感じるのは当然のことだ。この声を踏みつぶす自民党は、自分の仕事がつぶされていくことと同じ状況だと、強く感じるべきだ。(K)※敬称略

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