前川氏講演 後援巡り判断割れる 北九州認め、下関断る - 毎日新聞(2018年4月6日)

https://mainichi.jp/articles/20180407/k00/00m/040/152000c
http://archive.today/2018.04.06-235043/https://mainichi.jp/articles/20180407/k00/00m/040/152000c

山口県下関市で14日にある文部科学省前川喜平・前事務次官の教育講演会を巡り、市教育委員会が主催者側からの後援申請を断っていた。市生涯学習課は「(後援すると)市教委が前川氏を応援または支持していると捉えられかねず、市教委が奨励する事業としてふさわしくない」と説明している。
講演会は、市民による実行委員会の主催。「今こそ伝えたい、これからの日本、これからの教育」と題した前川氏の講演や対談などが予定されている。
実行委によると、2月13日に市教委に名義後援を申請し、同26日付で不承諾の連絡があった。市教委の担当者は「前川氏の言動が注目され、国においても真偽について議論されている現在の状況のもとで後援をした場合、市教委が前川氏を応援または支持していると捉えられかねない」などと説明したという。
一方、14日には北九州市戸畑区でも前川氏の講演会が予定されているが、こちらは市教委が後援している。
市教委によると、地元住民でつくる実行委員会が3月上旬に後援を申請。主催者が反社会的勢力でなく、特定の宗教や政党の支持団体でもないなど判断基準に照らして後援を決めた。市教委は「断る理由が特段見つからなかった」としている。
その後、市教委には後援を問題視する問い合わせが数件寄せられたが「総合的に見て問題ないと判断したと説明している」という。
下関市安倍晋三首相の地元。同市と北九州市は隣り合っているが対応が分かれた。【上村里花、木村敦彦】