警察官らと合致しないDNA型、複数検出 栃木小1殺害 - 朝日新聞(2018年2月6日)

https://www.asahi.com/articles/ASL255V9ZL25UTIL043.html
http://archive.today/2018.02.05-232630/https://www.asahi.com/articles/ASL255V9ZL25UTIL043.html

2005年12月に栃木県今市市(現日光市)の小学1年の女児(当時7)が殺害された事件の控訴審で5日、遺体に付着した粘着テープなどから見つかったDNA型に、計71人の捜査関係者らとも合致しない、第三者のものが複数人分あることがわかった。東京高検が栃木県警の警察官らの型と照合した結果を、弁護側に開示した。被告の型は検出されておらず、弁護側はほかに真犯人がいるとして無罪を主張している。
事件をめぐっては直接的な物証が乏しく、一審・宇都宮地裁は「客観的事実から被告の犯人性を認定することはできない」としながらも、自白の信用性をもとに勝又拓哉被告(35)を殺人罪無期懲役とした。控訴審で弁護側は、一審では提出されなかった栃木県警が14年に外部委託したDNA型鑑定を審理するよう求める法医学者の意見書を提出。この鑑定では、被告のDNA型は検出されず、第三者のDNA型が検出されていた。
関係者によると、東京高検は、栃木県警が専門家に依頼した計71人分の鑑定書を1月30日に弁護側に開示。それによると、県警は鑑定書が作成された14年に栃木、茨城県警の警察官ら31人のDNA型との照合を依頼。昨年8月には追加で40人分も依頼した。だが、いずれとも合致しない第三者の型が複数人分残っているという。(梶山天(たかし))