(政界地獄耳)孤高の共産 今や寛容 - 日刊スポーツ(2018年1月6日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801060000331.html
http://archive.is/2018.01.06-013044/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201801060000331.html

★政界は4日、事務所開きや仕事始めを行い、本格始動した。通常国会が22日から、また沖縄では南城市、名護市、石垣市などで続けて市長選挙があることなどあわただしい年始となる。中でも共産党は午前11時から党旗開きが行われ党委員長・志位和夫は熱のこもったあいさつで「憲法と沖縄。絶対に負けられない2つの闘い」と位置づけ、今年前半が決戦の年であると力を込めた。
★また、昨年の総選挙で議席を減らしたことについて「野党共闘の方向は間違っていなかった」と総括。「わが党は共闘態勢構築のために一部を除いて候補者を一方的に降ろす対応を取った。それは適切だったと確信している。同時に本来、選挙協力はお互いに譲り合い、リスペクトの精神をもって、相互に支援し合い、参加するすべての政党が前進するような共闘を行ってこそ、本当の力を発揮することができ、長続きし、発展することができる」と今までの孤高の政党はこんにち、選挙協力によってこそ生かされるとの見方を示した。今の野党の中で一番寛容な政党かも知れない。
★19年の参院選挙を視野に入れた立憲民主党社民党自由党民進党共産党との選挙協力を含めた共闘、5党協に強い意欲を示した。また「民進党の中にはわが党が推薦して当選した議員もいる。このまま希望の党民進党統一会派を組むとなると…」と民進党の動きをけん制した。その意味でも既に共産党は野党の中核を占める位置におり、好き嫌いやアレルギーだけで枠組みを決めようとする勢力がそれらを乗り越えられるかどうかが、野党再生の焦点になるだろう。(K)※敬称略