チビチリガマが破壊 内部荒らされる 遺骨や遺物、折り鶴も 遺族「ひどすぎる」 - 琉球新報(2017年9月12日)


https://ryukyushimpo.jp/news/entry-573674.html
http://archive.is/2017.09.12-070007/https://ryukyushimpo.jp/news/entry-573674.html

【読谷】沖縄戦で住民が「集団自決」(強制集団死)に追い込まれた読谷村波平のチビチリガマが、12日午前までに荒らされていたことが分かった。チビチリガマの証言収集などに長年携わっている知花昌一さんが同日午前11時ごろに知人のジャーナリストを案内した時に発見した。ガマ内部の遺骨が集められている部分も荒らされていた。遺族会によると、旧盆の5日までは荒らされていなかったという。
ガマに残されていた遺物のびんやつぼ、急須などの遺物も割られていた。折り鶴が引きちぎられ、ガマの入り口にある「世代を結ぶ平和の像」の石垣が破壊されていた。立ち入り禁止の看板も倒されていた。
遺族会の与那覇徳雄会長は「何のために。動機が分からない」と唇を震わせた。「今回は骨にも手を掛けられている。以前にもあったが今回はひどすぎる」と憤った。
発見した知花さんは、内部の様子を見て「入れ歯も集められていた場所から散らばっている。(遺物の)びんやつぼ、包丁もねじ曲げられている」と説明した。
彫刻を作った金城実さんは「誰がこんなことを。許しちゃいけない」とつぶやいた。
チビチリガマでは、1987年11月にも平和の像が破壊され、遺族らによって像が再建された。