政府の圧力「市民にも」 人権シンポで山城さんが警告 - 東京新聞(2017年6月17日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017061702000135.html
https://megalodon.jp/2017-0617-1101-45/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201706/CK2017061702000135.html

ジュネーブ=垣見洋樹】スイスのジュネーブで開催中の国連人権理事会で、日本の表現の自由に対する政府の圧力について懸念を報告したデービッド・ケイ特別報告者と、沖縄の米軍基地移設への抗議活動で長期勾留された沖縄平和運動センターの山城博治(ひろじ)議長らが十六日、国連施設で開かれたシンポジウムに参加した。
シンポジウムは山城さんを招いたNGO「反差別国際運動」(本部・東京都中央区)などが主催。
山城さんは当局が設置した有刺鉄線つきフェンスを切断するなどの微罪で五カ月勾留され、家族や仲間との接見を許されなかった体験を紹介。「仲間や私に加えられた圧力が一般の市民に加えられかねない」と述べ、政府による過度の圧力を抑制するため国際社会の監視を呼び掛けた。
ケイ氏は「沖縄で基地反対運動をしている人に表現の場を与え、彼らを悪者にしないでほしい」と訴えた。
東京の国会周辺で実施される大規模な抗議デモを挙げ「日本では表現の場が与えられているが、沖縄は違う」と発言。沖縄のように基地建設を巡る論争が激しい場所でも、表現の自由を与えるべきだと発言した。
同シンポに参加した琉球新報社の島袋良太記者は、米軍ヘリパッド建設現場の抗議活動を取材していた記者が警察によって十五分間、狭い場所に閉じ込められた事例を紹介した。