憲法と戦争を考える 都内の市民団体、千代田区で29、30日に映画祭:首都圏 - 東京新聞(2017年4月25日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/metropolitan/list/201704/CK2017042502000191.html
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安倍政権下での改憲の動きに危機感を強め、憲法の尊さや戦争の悲惨さなどを伝える映像作品の上映会を開いてきた東京都内の市民グループが、憲法施行七十年を目前にした今月二十九、三十の両日、東京都千代田区日比谷図書文化館で映画祭を開く。 (小形佳奈)
二十九日は「ドイツにおける戦争責任」をテーマに、一九三四年にニュルンベルクで六日間にわたり開かれたナチ党の党大会を記録した「意志の勝利」、強制収容所でのユダヤ人虐殺を告発した「夜と霧」など四本を上映する。
「戦争と日本国憲法」をテーマにした三十日は、大島渚監督が戦中のニュース映像や記録映像を編集した「大東亜戦争」など三本を上映。ジャーナリスト金平茂紀さんが「報道の欺瞞(ぎまん)と“いま”」と題して講演する。
企画した「憲法を考える映画の会」代表の花崎哲(さとし)さん(64)=東京都国分寺市=は「これらの映画を見ると、軍国主義が国民の知る権利を侵し、考える機会を失わせていったことが分かる」とし、「現政権の暴走を止めなかったら、次に戦争責任を問われるのは私たち」と訴える。
会は二〇一三年四月に発足。先月までに三十三回の上映会を開催してきた。「自分の地域でも上映会を開きたい」という相談が寄せられるため、会の運営メンバー八人が中心となり選んだ八十四作品を、貸出料や問い合わせ先、上映会のノウハウとともに紹介するリストも作成。今後は道徳の教科化や中学校の新学習指導要領に銃剣道が明記されるなど、揺れる学校教育の現状を考える映画も上映したいと考えている。
映画祭は両日午前十時半から午後四時四十分。一日券一般千五百円、学生五百円で、「大東亜戦争」のみ無料で鑑賞できる。
問い合わせは花崎さん=電090(1261)5434、メールhanasaki33@me.com=へ。