各地で「共謀罪」反対集会 元刑事「市民の考えを警察が探り、監視社会強まる」 - 東京新聞(2017年4月24日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042402000124.html
http://megalodon.jp/2017-0424-1600-04/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042402000124.html

共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に反対するイベントや抗議行動が二十三日、東京や神奈川、札幌、山梨、長野、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、福岡など各地で開かれた。市民や弁護士、学者らでつくる「共謀罪創設に反対する百人委員会」が呼び掛けた。 (榊原智康)
東京都新宿区では、百人委員会の有志が集会を開催。元兵庫県警刑事の飛松五男(とびまついつお)さん(72)の講演やパネル討論などがあり、約三十人が参加した。
飛松さんは、元警察官の視点から改正案の問題点を指摘。「現在でも『共謀』は認められているが、犯罪をやってからでないと罪は成立しない。ところが、今回の改正案は犯罪の話をしたことを罰することができる。警察は市民らがどんな考えを持っているかをより探ろうとし、監視社会が強まる」と懸念を示した。
共謀罪の成立後の社会をテーマにした短編映画「共謀罪、その後」の上映会も。脚本を担当したジャーナリストの寺沢有(ゆう)さん(50)は「共謀罪ができるとメディアからの情報が政府の都合のいいものばかりになり、『大本営発表』と変わらなくなる恐れがある」と訴えた。