原発避難いじめ認定 前橋地裁の福島事故訴訟 - 東京新聞(2017年3月22日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017032202000119.html
http://megalodon.jp/2017-0322-0950-04/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017032202000119.html

東京電力福島第一原発事故群馬県などに避難した住民らによる集団訴訟で、国と東電の責任を認めた十七日の前橋地裁判決が、子ども数人について避難先の学校などでいじめがあり精神的苦痛を受けたと認定、一部に対し慰謝料の支払いを命じていたことが二十一日、分かった。
判決によると、福島県から群馬県に避難した女児は「気持ち悪い。近づくな、吐き気がする」というメモをかばんに入れられた。別の男児は小学校で「福島君」と呼ばれた。また、別の男子生徒は群馬県から福島県に戻った後、中学校で「避難してきたのにまた戻ってきたのか」「逃げて行ったんだろう」と言われた。
判決では、このうち二人に慰謝料を支払うよう命じた。もう一人は慰謝料が既に東電から支払われた額を超えないとして、請求が棄却された。
判決は東電と国の賠償責任を認め、原告百三十七人のうち六十二人に計三千八百五十五万円の支払いを命じた。