「相手は副知事、何とかやり過ごせないかと…」 沖縄県教委関係者が本紙に語った内幕 - 沖縄タイムス(2017年1月19日)

http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/80434
http://megalodon.jp/2017-0125-1408-33/www.okinawatimes.co.jp/articles/-/80434

安慶田光男副知事が教員採用試験で特定の受験者の合格を依頼していたとの疑惑が持たれている問題で、県教育委員会の関係者の一人が18日までに、匿名を条件に沖縄タイムスの取材に応じた。(聞き手=社会部・鈴木実)
−安慶田副知事から県教委に依頼があった、とする情報がある。
「複数の受験者の氏名と受験番号が手書きされたメモを◯◯(県教委の職員)が副知事室に呼ばれて手渡されている。電話依頼も」
−いつのことか。
「2015年7月の1次試験が終わり、面接など2次試験に向けた時期だ」
−依頼のあった受験者の数は。
「メモと電話で受験者が重複しているのかは分からないが、合わせて3〜4人ほどと記憶している」
−県教委内部での取り扱いは。
「相手が副知事なので即座に拒否することは難しい。何とかやり過ごせないかと、ひそかに対応が話し合われた。これに応じたら大変なことになる、絶対にだめだと。実際の選考結果に影響は出ていない。確認まではしていないが、落ちている人もいたはずだ」
−依頼があることは県教委内部で共有されていたのか。
「人数は多くないが、依頼の事実を知っている人は複数名いる。もっと広がっているかも知れないがこんなことを口にはできない」
−副知事にはどう伝えたのか。
「◯◯が電話で『無理でした』と伝えた。するとその後、副知事室に呼び出しがあった」
−当時、どう感じていたか。
「こんなことまでするのかと。副知事が『よろしく』と言えば、それは指示でしょう」
−なぜ証言に応じたのか。
「採用や人事に対する副知事の介入が度を越えている。教育行政の独立という原則がゆがめられており、正常化してほしいとの思いだ」